今月の結果

木暮陶句郎 選

◎特選 10句

青葉潮捨てたる夢を打ち返す(渡辺 真澄)

歩荷来てきしむ木道著莪の花(太田 直史)

やみくもに走る青春青嵐(アンサトウ)

風光る再出発は何度でも(アンサトウ)

襟ぐりの広きTジャツ夏はじめ(清水 檀)

つばくらめこの繁華街よほど好き(佐々木一栗)

母の日の母になりきれざる若さ(稲葉 京閑)

ハンカチが泪ふきたくないと言ふ(星野 裕子)

椎の花匂へば遠き日の記憶(アンサトウ)

光より生れて重たき黒揚羽(杉山 加織)


○入選 29句

(6) 敷き藁のなかより吐息花いちご(吉田 春代)

(7) うぐひすや隠れ上手の鳴き上手(下境 洋子)

(10) 焼きたてのパンに珈琲外に若葉(清水 檀)

(12) 鯉幟スカイツリーを見上げをり(岩佐 晴子)

(19) 夕立の過ぎて明るき街ひとつ(木村 佑)

(30) 乱読の泥棒日記聖五月(渡辺 真澄)

(39) 初夏や命光らせ児は走る(中島 圭子)

(40) 反芻の牛の見つめる蟇蛙(太田 直史)

(42) 難解な詩人の話朔太郎忌(堺 美典)

(62) 幸せが膨らんでいく芽吹きかな(岩佐 晴子)

(63) ステップを降りて五月雨傘開く(稲葉 京閑)

(66) 麦秋やリズム音痴の脱水機(安部 呑歩)

(68) 二人きりの気まずい空気薔薇の園(アンサトウ)

(69) 窓際の席薫風と打球音(木村 佑)

(73) 日曜の朝や躑躅の濃きピンク(鷹見沢 幸)

(75) 言葉より先に芍薬渡さるる(杉山 加織)

(82) 鯉のぼり世界平和を夢にみて(下境 洋子)

(89) 洋館の屋根の上まで鉄線花(中島 圭子)

(93) 初夏や時折り跳ねる池の鯉(アンサトウ)

(95) 山葵田の水は光を追ひかけて(佐々木一栗)

(96) 母の日や電話で味噌の香のはなし(高橋 菜活)

(98) 白木蓮の最も白き夜となりぬ(鷹見沢 幸)

(100) 花罌粟や弁護の舌の空回り(杉山 加織)

(110) 薰風や鳩追ひかける双子の児(清水 檀)

(111) 今朝の夏せめて靴下は白色(小暮 蓮生)

(112) 昼顔や平凡で良い元気なら(岩佐 晴子)

(113) 薬膳のもてなしメニュー梅雨の宿(稲葉 京閑)

(116) 谷若葉神社は社殿工事中(安部 呑歩)

(117) ブラインドの紐を揺らして風五月(堺 美典)


互選

6点句

敷き藁のなかより吐息花いちご(吉田 春代)

母の日の母になりきれざる若さ(稲葉 京閑)

風鈴の風を選んでゐるところ(木村 佑)


5点句

やみくもに走る青春青嵐(アンサトウ)

風光る再出発は何度でも(アンサトウ)

ぐいぐいと登る自転車夏立ちぬ(木暮陶句郎)


4点句

ネクタイを好まぬ父の白き靴(小須賀正幸)

光より生れて重たき黒揚羽(杉山 加織)


3点句

はつなつの少女明るく口答へ(木暮陶句郎)

夏雲や際までソフトクリームの渦(鈴木由里子)

夏雨や水平線は切り取り線(鈴木由里子)

コンサートの余韻を歩く夏の月(渡辺 真澄)

片方のピアスの行方花は葉に(星野 裕子)

ハンカチが泪ふきたくないと言ふ(星野 裕子)

止められぬものはつなつの好奇心(杉山 加織)


2点句

花の塵ひとりふたりと居酒屋に(竹俣 修)

青葉潮捨てたる夢を打ち返す(渡辺 真澄)

乱読の泥棒日記聖五月(渡辺 真澄)

囀りやノコギリ屋根のリズミカル(吉田 春代)

鯉幟スカイツリーを見上げをり(岩佐 晴子)

幸せが膨らんでいく芽吹きかな(岩佐 晴子)

天道虫夢に飛び立つ羽の色(星野 裕子)

弧を描く水脈のびやかに夏兆す(星野 裕子)

麦秋やリズム音痴の脱水機(安部 吞歩)

椎の花匂へば遠き日の記憶(アンサトウ)

葉表に重なる葉影風は初夏(木村 佑)

窓際の席薫風と打球音(木村 佑)

総身を嘴として燕の子(木村 佑)

子の背丈大いに伸びて更衣(堤 かがり)

言葉より先に芍薬渡さるる(杉山 加織)


1点句

初夏の風走者近づく足の音(竹俣 修)

いつまでも消えぬ思ひや桜雨(竹俣 修)

乱読の泥棒日記聖五月(渡辺 真澄)

うぐひすや隠れ上手の鳴き上手(下境 洋子)

縄文の住まひの跡や水木咲く(星野 裕子)

さわさわとライン電話の麦の秋(小須賀正幸)

碧空と風に誘はれ街薄暑(清水 檀)

襟ぐりの広きTジャツ夏はじめ(清水 檀)

石垣の隙間を散歩青蜥蜴(岩佐 晴子)

昼顔や平凡で良い元気なら(岩佐 晴子)

藤棚の日の斑を踏みて潜けり(稲葉 京閑)

初夏や命光らせ児は走る(中島 圭子)

洋館の屋根の上まで鉄線花(中島 圭子)

歩荷来てきしむ木道著莪の花(太田 直史)

反芻の牛の見つめる蟇蛙(太田 直史)

朝明けてあやめ見上ぐる榛名富士(安部 吞歩)

利根川も人も煙らす青葉雨(堺 美典)

ブラインドの紐を揺らして風五月(堺 美典)

二人きりの気まずい空気薔薇の園(アンサトウ)

初夏や時折り跳ねる池の鯉(アンサトウ)

葉桜や恋ばな女子のテラス席(佐々木一栗)

山葵田の水は光を追ひかけて(佐々木一栗)

控えめな縫子すすめる夏帽子(高橋 菜活)

福引の鐘からからと夏来る(高橋 菜活)

母の日や電話で味噌の香のはな(高橋 菜活)

白木蓮の最も白き夜となりぬ(鷹見沢 幸)

傘を打つ緑雨大地を打つ緑雨(木暮陶句郎)

花罌粟や弁護の舌の空回り(杉山 加織)


互選結果

◎小暮蓮生 選

(34) ネクタイを好まぬ父の白き靴

(39) 初夏や命光らせ児は走る

(54) 夏雨や水平線は切り取り線

(80) コンサートの余韻を歩く夏の月

(108) ハンカチが泪ふきたくないと言ふ


◎渡辺真澄 選

(4) 夏雲や際までソフトクリームの渦

(49) ぐいぐいと登る自転車夏立ちぬ

(66) 麦秋やリズム音痴の脱水機

(89) 洋館の屋根の上まで鉄線花

(125) 光より生れて重たき黒揚羽


◎岩佐晴子 選

(18) やみくもに走る青春青嵐

(43) 風光る再出発は何度でも

(88) 母の日の母になりきれざる若さ

(94) 総身を嘴として燕の子

(108) ハンカチが泪ふきたくないと言ふ


◎木村佑 選

(6) 敷き藁のなかより吐息花いちご

(24) はつなつの少女明るく口答へ

(33) 天道虫夢に飛び立つ羽の色

(50) 止められぬものはつなつの好奇心

(58) 弧を描く水脈のびやかに夏兆す


◎鷹見沢幸 選

(24) はつなつの少女明るく口答へ

(26) 花の塵ひとりふたりと居酒屋に

(50) 止められぬものはつなつの好奇心

(69) 窓際の席薫風と打球音

(88) 母の日の母になりきれざる若さ


◎稲葉京閑 選

(15) 歩荷来てきしむ木道著莪の花

(22) 子の背丈大いに伸びて更衣

(49) ぐいぐいと登る自転車夏立ちぬ

(119) 風鈴の風を選んでゐるところ

(125) 光より生れて重たき黒揚羽


◎竹俣修 選

(6) 敷き藁のなかより吐息花いちご

(20) 葉桜や恋ばな女子のテラス席

(68) 二人きりの気まずい空気薔薇の園

(80) コンサートの余韻を歩く夏の月

(94) 総身を嘴として燕の子


◎小須賀正幸 選

(12) 鯉幟スカイツリーを見上げをり

(18) やみくもに走る青春青嵐

(56) 囀りやノコギリ屋根のリズミカル

(67) 利根川も人も煙らす青葉雨

(125) 光より生れて重たき黒揚羽


◎堤かがり 選

(18) やみくもに走る青春青嵐

(30) 乱読の泥棒日記聖五月

(49) ぐいぐいと登る自転車夏立ちぬ

(58) 弧を描く水脈のびやかに夏兆す

(80) コンサートの余韻を歩く夏の月


◎吉田春代 選

(7) うぐひすや隠れ上手の鳴き上手

(16) 朝明けてあやめ見上ぐる榛名富士

(49) ぐいぐいと登る自転車夏立ちぬ

(101) いつまでも消えぬ思ひや桜雨

(117) ブラインドの紐を揺らして風五月


◎星野裕子 選

(5) 青葉潮捨てたる夢を打ち返す

(43) 風光る再出発は何度でも

(75) 言葉より先に芍薬渡さるる

(95) 山葵田の水は光を追ひかけて

(125) 光より生れて重たき黒揚羽


◎佐藤聡 選

(1) 初夏の風走者近づく足の音

(4) 夏雲や際までソフトクリームの渦

(26) 花の塵ひとりふたりと居酒屋に

(43) 風光る再出発は何度でも

(118) 椎の花匂へば遠き日の記憶


◎鈴木由里子 選

(6) 敷き藁のなかより吐息花いちご

(8) 片方のピアスの行方花は葉に

(18) やみくもに走る青春青嵐

(43) 風光る再出発は何度でも

(109) さわさわとライン電話の麦の秋


◎中島圭子 選

(24) はつなつの少女明るく口答へ

(69) 窓際の席薫風と打球音

(75) 言葉より先に芍薬渡さるる

(93) 初夏や時折り跳ねる池の鯉

(98) 白木蓮の最も白き夜となりぬ


◎下境洋子 選

(4) 夏雲や際までソフトクリームの渦

(6) 敷き藁のなかより吐息花いちご

(46) 控えめな縫子すすめる夏帽子

(56) 囀りやノコギリ屋根のリズミカル

(60) 襟ぐりの広きTジャツ夏はじめ


◎太田直史 選

(6) 敷き藁のなかより吐息花いちご

(8) 片方のピアスの行方花は葉に

(13) 藤棚の日の斑を踏みて潜けり

(44) 葉表に重なる葉影風は初夏

(119) 風鈴の風を選んでゐるところ


◎清水檀 選

(5) 青葉潮捨てたる夢を打ち返す

(33) 天道虫夢に飛び立つ羽の色

(50) 止められぬものはつなつの好奇心

(62) 幸せが膨らんでいく芽吹きかな

(118) 椎の花匂へば遠き日の記憶


◎高橋菜活 選

(18) やみくもに走る青春青嵐

(40) 反芻の牛の見つめる蟇蛙

(88) 母の日の母になりきれざる若さ

(99) 傘を打つ緑雨大地を打つ緑雨

(119) 風鈴の風を選んでゐるところ


◎アンサトウ 選

(8) 片方のピアスの行方花は葉に

(30) 乱読の泥棒日記聖五月

(34) ネクタイを好まぬ父の白き靴

(71) 福引の鐘からからと夏来る

(100) 花罌粟や弁護の舌の空回り


◎安部吞歩 選

(54) 夏雨や水平線は切り取り線

(87) 石垣の隙間を散歩青蜥蜴

(88) 母の日の母になりきれざる若さ

(108) ハンカチが泪ふきたくないと言ふ

(119) 風鈴の風を選んでゐるところ


◎高橋ちとせ 選

(12) 鯉幟スカイツリーを見上げをり

(22) 子の背丈大いに伸びて更衣

(34) ネクタイを好まぬ父の白き靴

(35) 碧空と風に誘はれ街薄暑

(96) 母の日や電話で味噌の香のはなし


◎堺美典 選

(43) 風光る再出発は何度でも

(55) 過ぎ去った日々浮き沈む海月かな

(62) 幸せが膨らんでいく芽吹きかな

(66) 麦秋やリズム音痴の脱水機

(112) 昼顔や平凡で良い元気なら


◎佐々木一栗 選

(6) 敷き藁のなかより吐息花いちご

(34) ネクタイを好まぬ父の白き靴

(44) 葉表に重なる葉影風は初夏

(88) 母の日の母になりきれざる若さ

(119) 風鈴の風を選んでゐるところ


◎杉山加織 選

(49) ぐいぐいと登る自転車夏立ちぬ

(54) 夏雨や水平線は切り取り線

(83) 縄文の住まひの跡や水木咲く

(88) 母の日の母になりきれざる若さ

(119) 風鈴の風を選んでゐるところ


「令和7年5月 ひろそ火インターネット句会 Vol.159」投句者数25名、選句者数25名。

結果は2025年「ひろそ火」7月号に掲載予定です。


◎過去の結果はこちらから◎
2012年 3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2013年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2014年 1月2月3月4月5月、6月、7月8月9月10月11月12月
2015年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2016年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2017年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2018年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2019年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

2020年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

2021年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

2022年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

2023年 1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月

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