今月の結果

木暮陶句郎 選

◎特選 10句

水遊び今全身が好奇心(星野 裕子)

車椅子バスケのシュート雲の峰(木下美樹枝)

濃紫陽花風のことばに頷きぬ(星野 裕子)

布張りの本の手触り走り梅雨(太田 直史)

真夏いまあの黒雲の裏あたり(木村 佑) 

夏風邪の夢見がちなる瞳かな(杉山 加織)

桜桃忌逝きたる人を羨もしとも(渡辺 真澄)

スイスイと泳げる夢や夏蒲団(大渕 洋)

トーストのカリッと焼けて麦の秋(中島 圭子)

風鈴の暮色つらぬくごとくなり(佐々木一栗)


○入選 37句

濃厚なソースじやぶじやぶ鯵フライ(木下美樹枝)

泡立ちのやうに湧く雲夏初め(清水 檀)

早苗饗や締めは主の手打ちそば(太田 直史)

白檀の香り漂ふ夏座敷(中島 圭子)

紫陽花や空海像は西を向く(小暮 蓮生)

六月の雨や身の透く百円傘(渡辺 真澄)

ぎこちなく風をとらへし今年竹(堤 かがり)

父の日のポテトチップのピザ風味(鈴木由里子)

第六感貫いてくる夕立かな(杉山 加織)

躑躅咲く湖面の光受けながら(下境 洋子)

黒南風や野暮用ならば後回し(清水 檀)

麻シャツのたたみ皺着る更衣(太田 直史)

沈黙の森六月の雨雫(稲葉 京閑)

立ち上がる時は全力跣の子(鈴木由里子)

むらさきにミューズを宿しカンパニュラ(清水 檀)

虹立てば戦の終はり祈りけり(佐藤 聡)

友を待つ碁盤置かるる夏座敷(大渕 洋)

紫陽花やスカイツリーの夕映えて(中島 圭子)

雨蛙生命線の上にゐる(竹渕 昭彦)

髪洗ふ今日の良き事噛みしめて(稲葉 京閑)

街薄暑回転ドアへ巻かれをり(佐々木一栗)

ダービーや他を寄せ付けぬ一番馬(高橋ちとせ)

奔流の落合簗や五月雨(竹俣 修)

夕間暮れ実梅ほのかに色をなす(中島 圭子)

コンビニの裏一面の麦の秋(小須賀正幸)

紫陽花の藍を零すや時の鐘(小暮 蓮生)

六月の時計のやうな湿度計(堤 かがり)

蛇苺少女はときに大人めく(佐々木一栗)

額紫陽花スポットライト浴びる君(安部 呑歩)

風に線あらば曲線夕端居(木村 佑)

竹落葉三日麻疹のやうな恋(鈴木由里子)

南風明るさを連れ夢を連れ(清水 檀)

糸取の写真幼き日の自分(小須賀正幸)

大瓶の目高自慢を聞かさるる(堤 かがり)

初蜩新しき表札の家(安部 呑歩)

更衣して落ち着かぬ箪笥かな(木村 佑)

昼顔やこれより先は獣道(杉山 加織)


互選

6点句

水遊び今全身が好奇心(星野 裕子)


5点句

トーストのカリッと焼けて麦の秋(中島 圭子)

沈黙の森六月の雨雫(稲葉 京閑)


4点句

駆けて来る若き光の海水着(星野 裕子)

白玉やたわいなきこと笑ふ母(佐藤 聡)

上州に海原ありて麦の秋(大渕 洋)

スイスイと泳げる夢や夏蒲団(大渕 洋)

人間の匂ひを着けて囮鮎(木暮陶句郎)


3点句

早苗饗や締めは主の手打ちそば(太田 直史)

痩せ胡瓜曲り胡瓜の竹の籠(竹渕 昭彦)

雨蛙生命線の上にゐる(竹渕 昭彦)

髪洗ふ今日の良き事噛みしめて(稲葉 京閑)

蜜豆や一日の愚痴を甘くして(堤 かがり)

一湾の灯り滲ませ梅雨深し(木暮陶句郎)

海滾りつつ黒南風の操舵室(木暮陶句郎)


2点句

濃厚なソースじやぶじやぶ鯵フライ(木下美樹枝)

あんみつの白玉そつと端に寄せ(木下美樹枝)

車椅子バスケのシュート雲の峰(木下美樹枝)

躑躅咲く湖面の光受けながら(下境 洋子)

虹立てば戦の終はり祈りけり(佐藤 聡)

麻シャツのたたみ皺着る更衣(太田 直史)

十薬のごと逞しく生きねばと(岩佐 晴子)

紫陽花や黄色い傘と赤い靴(竹渕 昭彦)

六月の雨や身の透く百円傘(渡辺 真澄)

蛇苺少女はときに大人めく(佐々木一栗)

真夏いまあの黒雲の裏あたり(木村 佑)

風に線あらば曲線夕端居(木村 佑)

第六感貫いてくる夕立かな(杉山 加織)

一山の闇を濃くして梅雨の夜(木暮陶句郎)


1点句

ダービーや他を寄せ付けぬ一番馬(高橋ちとせ)

朝顔のやうなあいさつ通学路(木下美樹枝)

足揃へ茅の輪くぐりの金婚式(竹俣 修)

濃紫陽花風のことばに頷きぬ(星野 裕子)

投函の帰路の夕闇遠蛙(星野 裕子)

泡立ちのやうに湧く雲夏初め(清水 檀)

むらさきにミューズを宿しカンパニュラ(清水 檀)

南風明るさを連れ夢を連れ(清水 檀)

友を待つ碁盤置かるる夏座敷(大渕 洋)

布張りの本の手触り走り梅雨(太田 直史)

白檀の香り漂ふ夏座敷(中島 圭子)

糸取の写真幼き日の自分(小須賀正幸)

紫陽花の藍を零すや時の鐘(小暮 蓮生)

さざなみを送る湖風夏木陰(渡辺 真澄)

桜桃忌逝きたる人を羨もしとも(渡辺 真澄)

ぎこちなく風をとらへし今年竹(堤 かがり)

六月の時計のやうな湿度計(堤 かがり)

青芒揺れて光を切るごとく(佐々木一栗)

竹落葉弔い上げの般若経(安部 吞歩)

さくらんぼリベル・タンゴの練習中(安部 吞歩)

父の日のポテトチップのピザ風味(鈴木由里子)

立ち上がる時は全力跣の子(鈴木由里子)

竹落葉三日麻疹のやうな恋(鈴木由里子)

昼顔やこれより先は獣道(杉山 加織)

指の縺るる短夜のミスタッチ(木暮陶句郎)


互選結果

◎木下美樹枝 選

(30) 白玉やたわいなきこと笑ふ母

(42) さくらんぼリベル・タンゴの練習中

(53) 虹立てば戦の終はり祈りけり

(60) 雨蛙生命線の上にゐる

(62) 髪洗ふ今日の良き事噛みしめて


◎堤かがり 選

(15) 六月の雨や身の透く百円傘

(22) 第六感貫いてくる夕立かな

(28) 水遊び今全身が好奇心

(46) 一湾の灯り滲ませ梅雨深し

(102) トーストのカリッと焼けて麦の秋


◎竹俣修 選

(5) 駆けて来る若き光の海水着

(28) 水遊び今全身が好奇心

(62) 髪洗ふ今日の良き事噛みしめて

(74) 投函の帰路の夕闇遠蛙

(100) スイスイと泳げる夢や夏蒲団


◎鈴木由里子 選

(5) 駆けて来る若き光の海水着

(39) 沈黙の森六月の雨雫

(46) 一湾の灯り滲ませ梅雨深し

(48) 車椅子バスケのシュート雲の峰

(102) トーストのカリッと焼けて麦の秋


◎稲葉京閑 選

(8) 上州に海原ありて麦の秋

(23) 人間の匂ひを着けて囮鮎

(32) 麻シャツのたたみ皺着る更衣

(63) 蜜豆や一日の愚痴を甘くして

(102) トーストのカリッと焼けて麦の秋


◎渡辺真澄 選

(27) 躑躅咲く湖面の光受けながら

(39) 沈黙の森六月の雨雫

(44) 立ち上がる時は全力跣の子

(92) 海滾りつつ黒南風の操舵室

(100) スイスイと泳げる夢や夏蒲団


◎中島圭子 選

(9) 早苗饗や締めは主の手打ちそば

(22) 第六感貫いてくる夕立かな

(23) 人間の匂ひを着けて囮鮎

(39) 沈黙の森六月の雨雫

(90) 竹落葉三日麻疹のやうな恋


◎木村佑 選

(5) 駆けて来る若き光の海水着

(28) 水遊び今全身が好奇心

(39) 沈黙の森六月の雨雫

(63) 蜜豆や一日の愚痴を甘くして

(92) 海滾りつつ黒南風の操舵室


◎小須賀正幸 選

(2) 濃厚なソースじやぶじやぶ鯵フライ

(8) 上州に海原ありて麦の秋

(11) 十薬のごと逞しく生きねばと

(23) 人間の匂ひを着けて囮鮎

(100) スイスイと泳げる夢や夏蒲団


◎小暮蓮生 選

(21) 父の日のポテトチップのピザ風味

(25) あんみつの白玉そつと端に寄せ

(30) 白玉やたわいなきこと笑ふ母

(48) 車椅子バスケのシュート雲の峰

(86) 六月の時計のやうな湿度計


◎高橋ちとせ 選

(9) 早苗饗や締めは主の手打ちそば

(27) 躑躅咲く湖面の光受けながら

(37) 紫陽花や黄色い傘と赤い靴

(53) 虹立てば戦の終はり祈りけり

(100) スイスイと泳げる夢や夏蒲団


◎太田直史 選

(8) 上州に海原ありて麦の秋

(14) 痩せ胡瓜曲り胡瓜の竹の籠

(19) 竹落葉弔い上げの般若経

(69) 指の縺るる短夜のミスタッチ

(104) 糸取の写真幼き日の自分


◎下境洋子 選

(2) 濃厚なソースじやぶじやぶ鯵フライ

(9) 早苗饗や締めは主の手打ちそば

(14) 痩せ胡瓜曲り胡瓜の竹の籠

(30) 白玉やたわいなきこと笑ふ母

(37) 紫陽花や黄色い傘と赤い靴


◎星野裕子 選

(8) 上州に海原ありて麦の秋

(41) 青芒揺れて光を切るごとく

(63) 蜜豆や一日の愚痴を甘くして

(98) 南風明るさを連れ夢を連れ

(115) 一山の闇を濃くして梅雨の夜


◎大渕洋 選

(32) 麻シャツのたたみ皺着る更衣

(61) さざなみを送る湖風夏木陰

(62) 髪洗ふ今日の良き事噛みしめて

(102) トーストのカリッと焼けて麦の秋

(114) 昼顔やこれより先は獣道


◎佐々木一栗 選

(60) 雨蛙生命線の上にゐる

(66) 真夏いまあの黒雲の裏あたり 

(71) 朝顔のやうなあいさつ通学路

(82) 紫陽花の藍を零すや時の鐘

(92) 海滾りつつ黒南風の操舵室


◎清水檀 選

(5) 駆けて来る若き光の海水着

(28) 水遊び今全身が好奇心

(39) 沈黙の森六月の雨雫

(55) 布張りの本の手触り走り梅雨

(87) 蛇苺少女はときに大人めく


◎竹渕昭彦 選

(6) 泡立ちのやうに湧く雲夏初め

(15) 六月の雨や身の透く百円傘

(46) 一湾の灯り滲ませ梅雨深し

(66) 真夏いまあの黒雲の裏あたり 

(89) 風に線あらば曲線夕端居


◎佐藤聡 選

(11) 十薬のごと逞しく生きねばと

(25) あんみつの白玉そつと端に寄せ

(52) むらさきにミューズを宿しカンパニュラ

(70) ダービーや他を寄せ付けぬ一番馬

(115) 一山の闇を濃くして梅雨の夜


◎安部呑歩 選

(14) 痩せ胡瓜曲り胡瓜の竹の籠

(30) 白玉やたわいなきこと笑ふ母

(51) 濃紫陽花風のことばに頷きぬ

(60) 雨蛙生命線の上にゐる

(87) 蛇苺少女はときに大人めく


◎岩佐晴子 選

(3) 足揃へ茅の輪くぐりの金婚式

(10) 白檀の香り漂ふ夏座敷

(17) ぎこちなく風をとらへし今年竹

(28) 水遊び今全身が好奇心

(54) 友を待つ碁盤置かるる夏座敷


◎杉山加織 選

(23) 人間の匂ひを着けて囮鮎

(28) 水遊び今全身が好奇心

(84) 桜桃忌逝きたる人を羨もしとも

(89) 風に線あらば曲線夕端居

(102) トーストのカリッと焼けて麦の秋


「令和6年6月 ひろそ火インターネット句会 Vol.148」投句者数23名、選句者数23名。

結果は2024年「ひろそ火」8月号に掲載予定です。


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