平成31年1月 月例インターネット句会 Vol.83結果発表

木暮陶句郎 選

◎特選 8句

銀製の干支の根付や初不動(松本由美子)

この頃は優しく見えて初鏡(鈴木由里子)

霜晴や女子高生の紅ひいて(里村 閑)

参道の脇の明るさ梅白し(阿部ひで希)

かけ込みし快速のドア初電車(堤 かがり)

ポプコーン爆ぜぬ二三個冬の雨(岩佐 晴子)

四温晴励ますためにある言葉(杉山 加織)

カフェラテに描かれし花春を待つ(岩佐 晴子)


〇入選  28句 

上州の風に馴染みて初山河(清水 檀)

神杉の天辺で鳴く初鴉(阿部ひで希)

フレディとボウイを偲ぶ冬銀河(中野 千秋)

厳かに刻動き出す初日影(星野 裕子)

三猿を決め込むマスクかけにけり(ななさと紅緒)

母逝きし輝きをます冬の星(堤 かがり)

奥底のくれなゐ深く冬薔薇(杉山 加織)

初乗りや新幹線に見る山河(清水 檀)

懐手させたきジョニーディプかな(中野 千秋)

凍雲を抜けしオリオン颯爽と(星野 裕子)

寒晴の空の青さよ鳶の笛(稲葉 京閑)

また父に似た人探す冬帽子(鈴木由里子)

毛糸玉子らとの日々を手繰りよせ(ななさと紅緒)

山削る川音高し千代の春(里村 閑)

巫女のふる鈴のひびきの淑気かな(堤 かがり)

勢ひよく啜るラーメン女正月(杉山 加織)

ミルクティーまだ帰らない風邪の神(中野 千秋)

冬銀河光を零す人は誰(鈴木由里子)

涙てふ武器は使はじ冬薔薇(ななさと紅緒)

初詣列にスマホを手放さず(清水 檀)

ピアノ弾く指先遥かポインセチア(鬼形 瑞枝)

年玉を米寿の義母にもらいけり(髙橋千登世)

三日早や焦げ目の強きトーストパン(稲葉 京閑)

去年今年積ん読の山育ちをり(ななさと紅緒)

寒月に聴くボヘミアンラプソディー(中野 千秋)

冬麗檜の香る六角堂(松本由美子)

ランナーに三日の海のしろがねに(ななさと紅緒)

寒月を突き上ぐエルメスのナイト(杉山 加織)


互選

7票

窯の神まだ眠りをり松の内(木暮陶句郎)


6票

寒雀この世に首を傾げをり(木暮陶句郎)


5票

上州の風に馴染みて初山河(清水 檀)


3票

また父に似た人探す冬帽子(鈴木由里子)

勢ひよく啜るラーメン女正月(杉山 加織)


2票

銀製の干支の根付や初不動(松本由美子)

この頃は優しく見えて初鏡(鈴木由里子)

マフラーやありきたりには幸せで(鈴木由里子)

何故どうして不思議が好きで去年今年(岩佐 晴子)

しばらくは烏が奪ふ初御空(中野 千秋)

初乗りや新幹線に見る山河(清水 檀)

煙突の天にまっすぐ冬の朝(鬼形 瑞枝)

厳かに刻動き出す初日影(星野 裕子)

道の辺の石も仏や梅探る(星野 裕子)

寒晴れの空の青さよ鳶の笛(稲葉 京閑)

吹き溜まる落葉や軽きものばかり(稲葉 京閑)

奥底のくれなゐ深く冬薔薇(杉山 加織)

四温晴励ますためにある言葉(杉山 加織)

寒月を突き上ぐエルメスのナイト(杉山 加織)


1票

冬の雲間の空いと青し(竹俣 修)

ミルクティーまだ帰らない風邪の神(中野 千秋)

寒月に聴くボヘミアンラプソディー(中野 千秋)

参道の脇の明るさ梅白し(阿部ひで希)

展望よりスマホに収め初日の出(阿部ひで希)

天焦がすほどに昇りてどんどの火(阿部ひで希)

海老蔵を最前席に初芝居(清水 檀)

悴む手に握る賽銭人の波(清水 檀)

年玉を米寿の義母にもらいけり(髙橋千登世)

三日早や焦げ目の強きトーストパン(稲葉 京閑)

寄り添へる猫のまろみや鏡餅(松本由美子)

ひとまずは初心に戻り初日記(松本由美子)

毛糸玉子らとの日々を手繰りよせ(ななさと紅緒)

ポプコーン爆ぜぬ二三個冬の雨(岩佐 晴子)

カフェラテに描かれし花春を待つ(岩佐 晴子)

霜晴や女子高生の紅ひいて(里村 閑)

役目終へて風のポインセチアかな(里村 閑)

笠借りて雪見としゃれる露天かな(安部じゅん)

母逝きし輝きをます冬の星(堤 かがり)

かけ込みし快速のドア初電車(堤 かがり)

大地より冷え負独楽となりにけり(木暮陶句郎)

柴犬の耳に笹鳴つきまとふ(木暮陶句郎)

珈琲に留む日輪日向ぼこ(杉山 加織)


互選結果

◎竹俣修 選

霜晴や女子高生の紅ひいて

煙突の天にまっすぐ冬の朝

窯の神まだ眠りをり松の内

展望よりスマホに収め初日の出

笠借りて雪見としゃれる露天かな


◎松本由美子 選

この頃は優しく見えて初鏡

寒晴れの空の青さよ鳶の笛

窯の神まだ眠りをり松の内

年玉を米寿の義母にもらいけり

柴犬の耳に笹鳴つきまとふ


◎中野千秋 選

寒雀この世に首を傾げをり

煙突の天にまっすぐ冬の朝

珈琲に留む日輪日向ぼこ

道の辺の石も仏や梅探る

天焦がすほどに昇りてどんどの火


◎堤かがり 選

初乗りや新幹線に見る山河

窯の神まだ眠りをり松の内

海老蔵を最前席に初芝居

役目終へて風のポインセチアかな

悴む手に握る賽銭人の波


◎稲葉京閑 選

上州の風に馴染みて初山河

厳かに刻動き出す初日影

奥底のくれなゐ深く冬薔薇

窯の神まだ眠りをり松の内

大地より冷え負独楽となりにけり


◎天田秀樹 選

奥底のくれなゐ深く冬薔薇

ミルクティーまだ帰らない風邪の神

吹き溜まる落葉や軽きものばかり

寒月に聴くボヘミアンラプソディー

マフラーやありきたりには幸せで


◎星野裕子 選

何故どうして不思議が好きで去年今年

寒雀この世に首を傾げをり

毛糸玉子らとの日々を手繰りよせ

四温晴励ますためにある言葉

マフラーやありきたりには幸せで


◎岩佐晴子 選

上州の風に馴染みて初山河

厳かに刻動き出す初日影

寒雀この世に首を傾げをり

また父に似た人探す冬帽子

窯の神まだ眠りをり松の内


◎清水檀 選

寒雀この世に首を傾げをり

寒晴れの空の青さよ鳶の笛

また父に似た人探す冬帽子

しばらくは烏が奪ふ初御空

寒月を突き上ぐエルメスのナイト


◎鬼形瑞枝 選

上州の風に馴染みて初山河

勢ひよく啜るラーメン女正月

冬の雲間の空いと青し

三日早や焦げ目の強きトーストパン

ポプコーン爆ぜぬ二三個冬の雨


◎鈴木由里子 選

上州の風に馴染みて初山河

何故どうして不思議が好きで去年今年

参道の脇の明るさ梅白し

しばらくは烏が奪ふ初御空

ひとまずは初心に戻り初日記


◎阿部ひで希 選

銀製の干支の根付や初不動

母逝きし輝きをます冬の星

初乗りや新幹線に見る山河

窯の神まだ眠りをり松の内

寒月を突き上ぐエルメスのナイト


◎里村閑 選

窯の神まだ眠りをり松の内

勢ひよく啜るラーメン女正月

吹き溜まる落葉や軽きものばかり

寄り添へる猫のまろみや鏡餅

道の辺の石も仏や梅探る


◎ななさと紅緒 選

上州の風に馴染みて初山河

寒雀この世に首を傾げをり

また父に似た人探す冬帽子

勢ひよく啜るラーメン女正月

四温晴励ますためにある言葉


◎杉山加織 選

銀製の干支の根付や初不動

この頃は優しく見えて初鏡

寒雀この世に首を傾げをり

かけ込みし快速のドア初電車

カフェラテに描かれし花春を待つ

ひろそ火 句会.com

「ひろそ火 句会.com」 木暮陶句郎主宰が2024年4月よりNHK Eテレ「NHK俳句」レギュラー選者として出演します。(毎月第3日曜日 朝6:35~) インターネット句会はどなたでも参加できます! (ひろそ火会員は参加費無料)詳しくはサイト内でご確認ください。

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