平成28年12月 月例インターネット句会 Vol.58結果発表

木暮陶句郎 選

◎特選 6句

燗酒の加減うるさき父は無く(堤 かがり)

山茶花や屋敷稲荷に日のぬくみ(中野 千秋)

売り物の仏地べたに年の市(稲葉 京閑)

遠き日を見つめてをりし窓の雪(清水 檀)

寒禽の叫び真昼を真二つに(星野 裕子)

ブーケトス初冬の空の青さかな(中野 千秋)


〇入選 26句 

日向ぼこ端布で作る小物入れ(堤 かがり)

見送りの父よろけたり大冬日(鈴木由里子)

刷り立ての資料のぬくみ十二月(中野 千秋)

山の国大きく暮れて月冴ゆる(はたのとしはる)

熱燗や話だんだん大袈裟に(岩佐 晴子)

山風にうなづき返し枯尾花(星野 裕子)

美術展入選知らす寒見舞い(峯岸 俊江)

湯煙の眠るホワイトクリスマス(杉山 加織)

直売所閉ざす扉を叩く北風(阿部ひで希)

色褪せし綿入母の縫い目あと(峯岸 俊江)

喧嘩してポインセチアの燃ゆる窓(堤 かがり)

青空に隙間生まれし枯木立(杉山 加織)

男つて馬鹿よねうふふ雪女郎(中野 千秋)

凩や森は空へと身を捩る(星野 裕子)

師走なり聞こえないふりする事も(星野 裕子)

冬の雨派手な絵柄の傘の内(岩佐 晴子)

寒星や決心ひとつ生まれたる(杉山 加織)

伸び縮むアコーディオン弾き冬銀河(鈴木由里子)

クリスマス待つも楽しきシュトーレン(岩佐 晴子)

魚屋の張り切ってをり年の市(稲葉 京閑)

着膨れてダリの狂気を訪ねけり(安部じゅん)

ポインセチア唐紅の恋をして(はたのとしはる)

鴨啼いて満月の夜に飛び立てり(安部じゅん)  

凩に自転車ドミノ倒しかな(峯岸 俊江)

木枯や日輪ひとつ吹き残し(中野 千秋)

針箱の整理などして雪降る日(岩佐 晴子)


互選

5票

クリスマス女は光るもの着けて(杉山 加織)


4票

遠き日を見つめてをりし窓の雪(清水 檀)

刷り立ての資料のぬくみ十二月(中野 千秋)


3票

夕星の張り付く窓や枯木宿(木暮陶句郎)

山茶花や屋敷稲荷に日のぬくみ(中野 千秋)

色褪せし綿入母の縫い目あと(峯岸 俊江)

寒禽の叫び真昼を真二つに(星野 裕子)

凩や森からつぽにして行けり(星野 裕子)

ブーケトス初冬の空の青さかな(中野 千秋)


2票  

喧嘩してポインセチアの燃ゆる窓(堤 かがり)

売り物の仏地べたに年の市 (稲葉 京閑)

男つて馬鹿よねうふふ雪女郎(中野 千秋)

午後の日のかげるはやさや白障子(峯岸 俊江)

凩に自転車ドミノ倒しかな(峯岸 俊江)


1票

日向ぼこ端布で作る小物入れ(堤 かがり)

見送りの父よろけたり大冬日 (鈴木由里子)

一天にのらりくらりの枯柳 (阿部ひで希)

山の国大きく暮れて月冴ゆる(はたのとしはる)

山風にうなづき返し枯尾花(星野 裕子)

手袋の親指の穴隠しをり (堤 かがり)

湯煙の眠るホワイトクリスマス(杉山 加織)

君の手の引かるるままに初詣(鈴木由里子)

凩や我が物顔に上州路 (清水 檀)

青空に隙間生まれし枯木立(杉山 加織)

凩や森は空へと身を捩る (星野 裕子)

ダンボール千切り値札に年の市(稲葉 京閑)

年忘れ寄る年波も忘れたし(はたのとしはる)

寒星や決心ひとつ生まれたる(杉山 加織)

蝋燭の涙も尽きてクリスマス(木暮陶句郎)

句心も空回りして年の暮(木暮陶句郎)

木枯や日輪ひとつ吹き残し(中野 千秋)

針箱の整理などして雪降る日(岩佐 晴子)

街角のポインセチアと恋人と (木暮陶句郎)

ひろそ火 句会.com

「ひろそ火 句会.com」 木暮陶句郎主宰が2024年4月よりNHK Eテレ「NHK俳句」レギュラー選者として出演します。(毎月第3日曜日 朝6:35~) インターネット句会はどなたでも参加できます! (ひろそ火会員は参加費無料)詳しくはサイト内でご確認ください。

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