令和8年7月 月例インターネット句会 Vol.173

木暮陶句郎 選

◎特選 10句

空中に止まるリフトや夏の雲(中島 圭子)

先輩はずつと先輩瓶ビール(木村 佑)

飛び込みぬプールサイドに影残し(木村 佑)

何もかも省略したき猛暑かな(星野 裕子)

相席の赤き丸椅子冷し中華(木村 佑)

響き合ふ銀の水紋みずすまし(佐々木一栗)

晩年は余白にあらず冷奴(太田 直史)

パパちょっと俳優みたいサングラス(岩佐 晴子)

ソ-ダ水しゆわつと魔法かけられて(星野 裕子)

百年を生く才能や二重虹(アンサトウ)


○入選 25句

白南風や山なだらかに息したり(星野 裕子)

乱れ箱に甚平揃ふ湯宿かな(小川 りつ)

駒草の風アルプスを吹き渡り(下境 洋子)

浜木綿や海へ向かつて駆け出す娘(堤 かがり)

これと言ふ事も為さずに六月尽(岩佐 晴子)

梅雨が好き愛々傘のできる雨(安部 呑歩)

激辛のラーメン心して真夏(アンサトウ)

予備校の灯の煌々と熱帯夜(鷹見沢 幸)

押入れの隅に歳時記梅雨晴間(鈴木由里子)

森の空ぽつかり青しほととぎす(星野 裕子)

予備校にハザードの列月涼し(鷹見沢 幸)

硝子窓伝ふ滴や喜雨亭忌(原田 孔席)

参道にケバブの匂ふ夏祭り(吉田 春代)

羅に背筋の伸びる博多帯(清水 檀)

青鷺の水面の先を見つめをり(中島 圭子)

赤まんま妣に会へたる心地して(岩佐 晴子)

計画は完璧夏休み初日(アンサトウ)

炎昼や個展の壷の中の闇(星野 裕子)

百日紅白衣行き交ふ研究所(小暮 蓮生)

うら若き巫女の付き添ふ茅の輪かな(堤 かがり)

旅先の朝のジョギング風涼し(中島 圭子)

七夕や星の記憶をたぐりよせ(高橋 菜活)

アマリリス嫌いなやつの良いところ(吉田 春代)

厨より夫の鼻歌梅焼酎(小川 りつ)

情熱の数多あふれて凌霄花(高橋 菜活)


互選

7点句

晩年は余白にあらず冷奴(太田 直史)


6点句

何もかも省略したき猛暑かな(星野 裕子)


5点句

先輩はずつと先輩瓶ビール(木村 佑)

夢二絵のをんな抜けだす星祭(木暮陶句郎)

パパちょっと俳優みたいサングラス(岩佐 晴子)


3点句

やはらかく風受け止めて酔芙蓉(さくら悠日)

雨蛙キャラメル一個の重さかな(吉田 春代)

畳みたる日傘に残る陽のにほひ(清水 檀)

吐く一瞬吸ふ一瞬のバタフライ(アンサトウ)

生徒らのみな手を挙げる涼しさよ(木暮陶句郎)

万緑や塩に整ふ焼魚(鈴木由里子)

青りんご母をまっすぐ見られぬ日(吉田 春代)

藍浴衣揃へて崩す膝頭(木村 佑)

アマリリス嫌いなやつの良いところ(吉田 春代)

光いま差し色となりサンドレス(木村 佑)

夏帯を解き一日の熱を知る(鷹見沢 幸)


2点句

ファンファーレ奏でるやうな百合の花(吉田 春代)

駒草の風アルプスを吹き渡り(下境 洋子)

激辛のラーメン心して真夏(アンサトウ)

夏蝶や宿発つ朝に来て呉れし(松山 麻樹)

吐く泡のもう無くなりし水中花(堤 かがり)

賜りし甘き一夜や月下美人(岩佐 晴子)

羅に背筋の伸びる博多帯(清水 檀)

百合ひらく過去に別れを告げた朝(さくら悠日)

計画は完璧夏休み初日(アンサトウ)

動いても動かなくても汗の顔(清水 檀)

ソ-ダ水しゆわつと魔法かけられて(星野 裕子)

この雨に際立つ白や半夏生(清水 檀)


1点句

食はせろと声を揃へる燕の子(竹俣 修)

もてなしはコップに余る砂糖水(原田 孔席)

白南風や山なだらかに息したり(星野 裕子)

乱れ箱に甚平揃ふ湯宿かな(小川 りつ)

白木槿白無垢のまま零れけり(小暮 蓮生)

梅雨晴間洗車機の列動きだす(佐々木一栗)

これと言ふ事も為さずに六月尽(岩佐 晴子)

梅雨が好き愛々傘のできる雨(安部 吞歩)

鬼百合の雨に傾ぎてしまふ首(杉山 加織)

森の空ぽつかり青しほととぎす(星野 裕子)

はしゃぐほど無口の帰路や海開(佐々木一栗)

凌霄花心の書架に春夫の詩(太田 直史)

硝子窓伝ふ滴や喜雨亭忌(原田 孔席)

ビール酌む郷里へ戻る同世代(高橋 菜活)

夏旅の独り予約のエンターキー(秋元 さよ)

相席の赤き丸椅子冷し中華(木村 佑)

モザイクの命をひらくメロンかな(杉山 加織)

七月のにはかに騒めきだす手帳(さくら悠日)

響き合ふ銀の水紋みずすまし(佐々木一栗)

うら若き巫女の付き添ふ茅の輪かな(堤 かがり)

七夕や星の記憶をたぐりよせ(高橋 菜活)

夏休み半ば迷路の中にをり(アンサトウ)

モヒートを飾るハーヴの色涼し(木暮陶句郎)

末の子の跣で走る音で目覚め(松山 麻樹)

金魚鉢最後の一尾回遊す(小暮 蓮生)

懐かしき屋号の団扇まだ使ひ(堤 かがり)

蜻蛉の為に使はぬ竿のあり(岩佐 晴子)

百年を生く才能や二重虹(アンサトウ)

子ら消えし静寂に灼けてゐる砂場(木暮陶句郎)

まづサザンプレイリストに海開(杉山 加織)


互選結果

◎小須賀正幸 選

(1) 食はせろと声を揃へる燕の子

(2) もてなしはコップに余る砂糖水

(33) 雨蛙キャラメル一個の重さかな

(76) 万緑や塩に整ふ焼魚

(113) この雨に際立つ白や半夏生


◎高橋ちとせ 選

(44) 賜りし甘き一夜や月下美人

(57) 何もかも省略したき猛暑かな

(69) ビール酌む郷里へ戻る同世代

(93) うら若き巫女の付き添ふ茅の輪かな

(113) この雨に際立つ白や半夏生


◎星野裕子 選

(12) やはらかく風受け止めて酔芙蓉

(25) 夢二絵のをんな抜けだす星祭

(40) 凌霄花心の書架に春夫の詩

(96) パパちょっと俳優みたいサングラス

(126) 光いま差し色となりサンドレス


◎松山麻樹 選

(18) これと言ふ事も為さずに六月尽

(22) 先輩はずつと先輩瓶ビール

(47) 吐く一瞬吸ふ一瞬のバタフライ

(87) 動ゐても動かなくても汗の顔

(100) 藍浴衣揃へて崩す膝頭


◎清水檀 選

(22) 先輩はずつと先輩瓶ビール

(44) 賜りし甘き一夜や月下美人

(57) 何もかも省略したき猛暑かな

(64) 百合ひらく過去に別れを告げた朝

(92) 晩年は余白にあらず冷奴


◎中島圭子 選

(71) 夏旅の独り予約のエンターキー

(78) モザイクの命をひらくメロンかな

(96) パパちょっと俳優みたいサングラス

(103) モヒートを飾るハーヴの色涼し

(119) 懐かしき屋号の団扇まだ使ひ


◎小暮蓮生 選

(12) やはらかく風受け止めて酔芙蓉

(35) 畳みたる日傘に残る陽のにほひ

(61) 羅に背筋の伸びる博多帯

(100) 藍浴衣揃へて崩す膝頭

(109) ソ-ダ水しゆわつと魔法かけられて


◎原田孔席 選

(8) 乱れ箱に甚平揃ふ湯宿かな

(12) やはらかく風受け止めて酔芙蓉

(57) 何もかも省略したき猛暑かな

(61) 羅に背筋の伸びる博多帯

(64) 百合ひらく過去に別れを告げた朝


◎小川りつ 選

(11) 白木槿白無垢のまま零れけり

(22) 先輩はずつと先輩瓶ビール

(25) 夢二絵のをんな抜けだす星祭

(57) 何もかも省略したき猛暑かな

(92) 晩年は余白にあらず冷奴


◎鈴木由里子 選

(7) ファンファーレ奏でるやうな百合の花

(25) 夢二絵のをんな抜けだす星祭

(99) 夏休み半ば迷路の中にをり

(125) 百年を生く才能や二重虹

(127) 夏帯を解き一日の熱を知る


◎竹俣修 選

(29) 夏蝶や宿発つ朝に来て呉れし

(73) 計画は完璧夏休み初日

(85) 青りんご母をまっすぐ見られぬ日

(107) 末の子の跣で走る音で目覚め

(111) アマリリス嫌いなやつの良いところ


◎堤かがり 選

(25) 夢二絵のをんな抜けだす星祭

(51) 生徒らのみな手を挙げる涼しさよ

(57) 何もかも省略したき猛暑かな

(73) 計画は完璧夏休み初日

(96) パパちょっと俳優みたいサングラス


◎下境洋子 選

(7) ファンファーレ奏でるやうな百合の花

(20) 梅雨が好き愛々傘のできる雨

(26) 鬼百合の雨に傾ぎてしまふ首

(85) 青りんご母をまっすぐ見られぬ日

(111) アマリリス嫌いなやつの良いところ


◎アンサトウ 選

(22) 先輩はずつと先輩瓶ビール

(51) 生徒らのみな手を挙げる涼しさよ

(85) 青りんご母をまっすぐ見られぬ日

(96) パパちょっと俳優みたいサングラス

(111) アマリリス嫌いなやつの良いところ


◎秋元さよ 選

(10) 駒草の風アルプスを吹き渡り

(21) 激辛のラーメン心して真夏

(29) 夏蝶や宿発つ朝に来て呉れし

(76) 万緑や塩に整ふ焼魚

(92) 晩年は余白にあらず冷奴


◎さくら悠日 選

(10) 駒草の風アルプスを吹き渡り

(33) 雨蛙キャラメル一個の重さかな

(54) 硝子窓伝ふ滴や喜雨亭忌

(95) 七夕や星の記憶をたぐりよせ

(127) 夏帯を解き一日の熱を知る


◎高橋菜活 選

(35) 畳みたる日傘に残る陽のにほひ

(47) 吐く一瞬吸ふ一瞬のバタフライ

(92) 晩年は余白にあらず冷奴

(100) 藍浴衣揃へて崩す膝頭

(126) 光いま差し色となりサンドレス


◎佐々木一栗 選

(33) 雨蛙キャラメル一個の重さかな

(92) 晩年は余白にあらず冷奴

(122) 蜻蛉の為に使はぬ竿のあり

(126) 光いま差し色となりサンドレス

(130) まづサザンプレイリストに海開


◎木村佑 選

(41) 吐く泡のもう無くなりし水中花

(76) 万緑や塩に整ふ焼魚

(91) 響き合ふ銀の水紋みずすまし

(92) 晩年は余白にあらず冷奴

(115) 金魚鉢最後の一尾回遊す


◎鷹見沢幸 選

(5) 白南風や山なだらかに息したり

(13) 梅雨晴間洗車機の列動きだす

(57) 何もかも省略したき猛暑かな

(90) 七月のにはかに騒めきだす手帳

(92) 晩年は余白にあらず冷奴


◎安部呑歩 選

(21) 激辛のラーメン心して真夏

(25) 夢二絵のをんな抜けだす星祭

(35) 畳みたる日傘に残る陽のにほひ

(47) 吐く一瞬吸ふ一瞬のバタフライ

(87) 動ゐても動かなくても汗の顔


◎吉田春代 選

(39) はしゃぐほど無口の帰路や海開き

(41) 吐く泡のもう無くなりし水中花

(109) ソ-ダ水しゆわつと魔法かけられて

(127) 夏帯を解き一日の熱を知る

(129) 子ら消えし静寂に灼けてゐる砂場


◎杉山加織 選

(22) 先輩はずつと先輩瓶ビール

(31) 森の空ぽつかり青しほととぎす

(51) 生徒らのみな手を挙げる涼しさよ

(74) 相席の赤き丸椅子冷し中華

(96) パパちょっと俳優みたいサングラス

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