2024.06.30 07:13令和6年6月 月例インターネット句会 Vol.148木暮陶句郎 選◎特選 10句水遊び今全身が好奇心(星野 裕子)車椅子バスケのシュート雲の峰(木下美樹枝)濃紫陽花風のことばに頷きぬ(星野 裕子)布張りの本の手触り走り梅雨(太田 直史)真夏いまあの黒雲の裏あたり(木村 佑) 夏風邪の夢見がちなる瞳かな(杉山 加織)桜桃忌逝きたる人を羨もしとも(渡辺 真澄)スイスイと泳げる夢や夏蒲団(大渕 ...
2024.05.31 12:16令和6年5月 月例インターネット句会 Vol.147木暮陶句郎 選◎特選 11句母植えし牡丹ほころぶ入所の日(安部 呑歩)雛罌粟や三つ編太くおさげ髪(稲葉 京閑)雨音の消えて波音花海桐(木村 佑)客用の硬きスリッパ夏館(星野 裕子)大過なく生きしが寂し夕端居(太田 直史)筍や老人ホームはリフォーム中(安部 呑歩)夏来る野菜サラダを大盛りで(堤 かがり)洗ひ場の束子いきいき夏来たる(星野 裕...
2024.04.30 13:00令和6年4月 月例インターネット句会 Vol.146木暮陶句郎 選◎特選 10句飛花落花木馬を跨ぎ騎士となる(下境 洋子)欠けゐしを光が埋めて桜貝(木村 佑)千円の晩酌セット春の宵(大渕 洋)夜桜や家族を乗せる観覧車(下境 洋子)春雨やバイクレースの重き音(小暮 蓮生)海の音遠くありけり春日傘(木村 佑)すべり台のほのかな温み春夕焼(木下美樹枝)春陰や囚はれの如鍋磨く(中島 圭子)妻の鬱い...
2024.04.01 07:06令和6年3月 月例インターネット句会 Vol.145木暮陶句郎 選◎特選 11句先代のままの表札梅の花(岩佐 晴子)能登町に薫る珈琲春来たれ(下境 洋子)生みたくて君を産みけり桃の花(木村 佑)もう少し待って桜の咲く日まで(鈴木由里子)長閑さやジャイアンときに優しくて(木村 佑)紫雲英田の座り心地よ榛名山(安部 呑歩)往く人の何か呟き沈丁花(大渕 洋)春眠やベル無く発車する列車(稲葉 京閑...
2024.02.29 14:37令和6年2月 月例インターネット句会 Vol.144木暮陶句郎 選◎特選 10句新聞と紅茶と春の暖炉かな(木村 佑)レタス剥くいつかはひとり旅もして(鈴木由里子)春鴨の遡らねば流さるる(竹渕 昭彦)寒月や命に曇る吸入器(稲葉 京閑)春浅し新聞受けを抜ける風(星野 裕子)春愁やいつまでもある火傷あと(高橋ちとせ)花菜漬浅き眠りの味がする(小須賀正幸)娘の作るポーチドエッグ春うらら(木下美樹枝...
2024.01.31 13:03令和6年1月 月例インターネット句会 Vol.143木暮陶句郎 選◎特選 10句ふはふはのコート三日月眉を引く(鈴木由里子)タッセルは鹿の角なり暖炉燃ゆ(中島 圭子)去年今年いつでもあるよ帰る部屋(佐々木一栗)肩甲骨剥がして仕事始かな(木村 佑)初買のバッグに夢を詰め込んで(杉山 加織)ほの香るアールグレイや冬の夕(木下美樹枝)イヤリング塡める少しだけ寒くなる(鈴木由里子)今年また同じ書き...
2023.12.31 04:21令和5年12月 月例インターネット句会 Vol.142木暮陶句郎 選◎特選 10句鮟鱇の骨となりしも凄まじき(堤 かがり)岳樺静かに雪の降りつづく(竹俣 修)武蔵野へ天使の梯子降りて冬(佐々木一栗)母植えし葉牡丹鉢にあふれけり(木下美樹枝)山茶花や今日も一人の昼ごはん(高橋ちとせ)シャーペンの芯バラバラと底冷す(大渕 洋)ふたりぼっちもいいねと冬の動物園(木下美樹枝)冬帽子追ひかけるには遠い...
2023.11.30 07:54令和5年11月 月例インターネット句会 Vol.141木暮陶句郎 選◎特選 10句爽涼や翻るもの陽の匂ひ(中島 圭子)立冬の子持山麓影深し(大渕 洋)風と来て風と消えゆく帰り花(佐々木一栗)初時雨タクシー待ちの最後尾(堤 かがり)鳥の声つながってゐる小春かな(星野 裕子)真冬日やミルクの色のドイツ菓子(鈴木由里子)熱燗や雨を待つかに夜の街(木村 佑)時雨るるや鉛の潮目引く淡海(稲葉 京閑)金...
2023.10.30 15:00令和5年10月 月例インターネット句会 Vol.140木暮陶句郎 選◎特選 9句無花果のワイン煮今朝のヨーグルト(下境 洋子)土器片に人の指跡黍畑(太田 直史)秋麗や拍手の中を六位の子(木村 佑)上の句に下の句応ふ霜の袖(岩佐 晴子)雁渡るビル解体し抜ける空(太田 直史)星の秋大草原を背もたれに(木村 佑)薄紅葉よく立ち止まる旅の人(杉山 加織)手打蕎麦スマホ見ている客ばかり(太田 直史)冬...
2023.09.30 05:53令和5年9月 月例インターネット句会 Vol.139木暮陶句郎 選◎特選 10句榛名湖の貸しボート場秋茜(竹俣 修)秋灯重たき辞書をちかく置く(星野 裕子)打球いま子規忌の空へまつしぐら(木村 佑)法要の終ひは陽気曼珠沙華(堤 かがり)マニキュアの薄むらさきに夢二の忌(杉山 加織)終着の駅の賑はひ星月夜(竹渕 昭彦)照紅葉山のやうなる家事育児(鈴木由里子)よく浮かぶ笑窪の影や今日の月(佐々...
2023.08.30 15:27令和5年8月 月例インターネット句会 Vol.138木暮陶句郎 選◎特選 10句夏休み大人のドアの半びらき(佐々木一栗)雲の峰棒高跳びの足の先(太田 直史)秋立ちて夜の広がつてゆくやうな(木村 佑)恋占の語尾の疑問符秋涼し(杉山 加織)ひぐらしの少し明るい闇の果て(星野 裕子)水筒に水を足したる原爆忌(星野 裕子)星月夜旅の途中のルビー婚(佐々木一栗)新涼の山の裏より雲湧きぬ(木村 佑)書...
2023.07.31 00:40令和5年7月 月例インターネット句会 Vol.137木暮陶句郎 選◎特選 10句かなかなの空濡れ色に暮れにけり(杉山 加織)目を閉づる目蓋を持たず蝉逝けり(岩佐 晴子)青芝や音無く回る散水機(稲葉 京閑)バッティングセンターの音夏の星(木下美樹枝)薄暗き茶房垣根の灸花(稲葉 京閑)人の世を語る短冊星祭(小暮 蓮生)髪洗ふ思考を磨き直すごと(杉山 加織)工場の昼のサイレン夾竹桃(稲葉 京閑)...